小説 「眠りの森」 [小説]
小説 「ねむりの もり」
東野圭吾 講談社文庫(¥580 税込)
オススメ度 ★★★☆☆
(加賀恭一郎シリーズ2作目。1作目についてはこちら。)
あるバレエ団で、侵入者が撲殺された。
殴った本人も回りも、「正当防衛」だと主張する。
警察は、正当防衛かどうかを確かめようとする。彼は何者か?なぜバレエ団の事務所に侵入したのか?
そうこうするうちに、バレエ団の要人が毒殺(?)される。偶然なのか?最初の「正当防衛による殺人」と関連がある、連続殺人なのか?
加賀さんは冒頭でいきなり刑事として登場。
(当然のことながら、そうとは知らないで読んでいたほうが「アッ!あの加賀?」と思えて面白かっただろう。)
作中で、以前教師をしていたと言っている。なるほどなるほど。
相変わらずお父さんとの関係も微妙のようだ。なるほど。
でも、「大学時代の恋人」って…。第1作に、恋人と呼べるような関係の人がいたかァ~?
彼の中では、『キレイな思い出』化しているのでしょうか?知り合いだったら多分ハラ立つ。
この作品は、普通のミステリじゃないと思った。
加賀が、ある登場人物に魅かれて行く様子も描かれる。刑事としてはマズイんでしょうけど。
恋愛物と言い切れるほどではないけれど、なんというか、2時間ドラマみたいな?(ほめていないように見えるなあ)
ウーン、この小説、叙述にヤラレてしまうのが少し不満。
「あっ、この人は事実を知って隠していたんだな」と途中でわかるんだけど、前半の書き方が…いくらなんでも…事実を知っている人の反応とは思えない言動が多すぎて。これはちょっとずるい。
タイトルは、バレエ「眠りの(眠れる)森の美女」から来ているんだけども、主旨からすると「青い鳥」のほうじゃないか。
青い鳥は眠りの森の一部だから、という事だろうか?それはそうだけど、でも、プリマは違う人なんだもの。
細かくてすみません、が、気になるから仕方ない。
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