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小説 「スカーペッタ 核心」上・下 [小説]

スカーペッタ 核心(上) (講談社文庫)スカーペッタ 核心(下) (講談社文庫)
小説 「スカーペッタ かくしん」
パトリシア・コーンウェル 講談社文庫(各¥900 税込)
オススメ度 ★★☆☆☆

シリーズ17作目。
↓ネタバレあり

タイトルは、スカーペッタが報道番組にゲスト解説者みたいな感じで出演しているので、そのキャッチフレーズみたいな感じ。「スカーペッタ・ファクター」と言うらしい。
(作中でも誰かが指摘していたけど、彼女がテレビ番組に出るなんてあり得ない。危険すぎる。回りの誰もが反対しているのに、たった一人でテレビ局と自宅を往復したり。死にたいの?って思う。)

今回は、殺人事件、行方不明事件、爆弾事件と盛りだくさん。
ジョギングの途中で撲殺されたらしき女性、死亡推定時間と発見の状況が合致しない。
投資家のコンサルタントの女性は目撃情報などが少なく、もしかしたら海外でノンビリしている可能性も。
極めつけは、スカーペッタがウッカリあっさり怪しいプレゼントボックスを受け取ってしまって、爆弾処理で大慌て。

これらがやがて1つのラインになっていく様子が描かれる。
…んだけど、正直、「えーまた?」と思った。
今作は、これまでの作品を読んでいないと、意味がわからない点が多い。

それにしても犯人(黒幕)がうかつすぎる。
楽しみたいのなら、もっと慎重にするでしょう。
大金かけて整形しておきながら、スカーペッタへのダイレクトアタックの仕方が中途半端だし。何やってるの?と思った。

最後も、「多分大丈夫」で終わるので、これから先、「またアイツかも知れない」って出てくる可能性も残っている。
手先となった連中も残っているし。

今回も、前回と同じ。誰も彼もが他の誰かに対してイライラしていて、読んでいるのがしんどかった。
私は、気になる事があったら自分から問いただすか、そうでなければ諦める。
だから、登場人物全員が「気になることがあっても相手に何も言わずにいつまでもイライラし続ける」という性格だなんて、リアルじゃないと思う。

この人たち、対人スキルが低いから他者から陥れられる(またはそう感じる)んじゃないのか。
そろいもそろって、全員が「仕事が出来るダメ人間」なのね。
そうでない人が1人くらいいても良くない?
それに全員秘密がありすぎ。言えばいいじゃん!(私がかなりイラついている)

まあわざとなんだろうけど。

事件についても不満が残る。
ここんとこ、ほとんど全ての事件が登場人物の誰かに必ず関係していて、あなた達どれだけ重要人物なんですか?と思ってしまう。
そろそろリセットして欲しいです。
最初の数作と同じ、彼らが心血を注いで一体となって事件を解決していく話を読みたい。
事件が解決しても、人間関係は一切、全く、解決しないのは悲しすぎる。
読み終わってもカタルシスを感じないのはツライ。

まあ、わざとなんだろうけど。
もうカンベンして。

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