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映画 「バード・ボックス」 [映画]

はじめに書いておきます。
この映画には、サンドラブロックが目かくししているシーンがあります。
これに影響を受けて、昨年から海外で、「目隠しで何々する」動画が流行したようです。
すぐに「真似をするな」というコメントが出されました。
絶対に真似してはいけません。危険です。

**********

ネットフリックスで見ました。
Netflixオリジナル。
2018年11月公開の作品のため、まだDVD等はありません。
原作本「Bird Box」も販売ナシ。私も未読です。

映画 「バード・ボックス」
原作:ジョシュ・マラーマン 監督:スサンネ・ビア
出演:サンドラ・ブロック、トレヴァンテ・ローズ、ジョン・マルコヴィッチ ほか
オススメ度 ★★★☆☆

ジャンルとしてはSF、またはパニックもの?
『バード・ボックス』というのは鳥の巣箱の事みたいです。
途中でも出てきますが、ラストで改めて「なるほどね!」と思う仕組み。

以下、超ネタバレ。


この映画、はっきり結末が欲しい人は、欲求不満になると思います。
最後まで異変の正体は明かされず、「なぜ」は解明されません。
未読ですが、恐らく、原作もそうなのでは。

「正体」や「なぜ」よりも大事と思うことを描いているのでしょうが、
私は、せめて「もしかしたら、何々かも?」くらいの話は
出てきても良かったのではないか、と思ったので、星を減らしました。

 主人公は、シングルマザーとして出産予定の、多分、画家。
 妹の運転で産婦人科を定期受診後、異変に巻き込まれる。

 どうやら、「何か」を見た人たちが、見た次の瞬間に自死するらしい。
 ひっそり自殺するのではなく、周りの人を巻き込もうが、
 何かを破壊しようが、全くお構いなしなので、大パニック。
 妹も、運転中に「何か」を見てしまったらしく、亡くなってしまう。

序盤、ザワザワと風が吹いて、「何か」が迫ってくる描写がありますが、本体は出てきません。
見た人たちの死にざまは、何となく、「見ると、突然、自責の念に駆られて、自殺する」感じでした。

 主人公は、「何か」を見ていない人たちと共に、ある家に立てこもる。
 立てこもった人々は、窓に目張りをして、監視カメラを使うが、
 監視カメラ越しで「何か」を見た仲間も、やはり自死してしまう。
 新たに逃げ込んできた人からは、『「何か」を無理やり見せようと
 する人々がいる』という情報を得る。

つまり、見てすぐ自死する人もいれば、死なない人もいる、という事。
この違いは、作品の中では明らかにされませんでしたが、少なくとも、
『精神病院にいた人々の多くは、「何か」を見てもすぐには死なない』
ようでした。

はじめは、「何か」を見さえしなければ良いのかなーと思っていましたが、
次第に「何か」を見ても大丈夫な人の群れが、見ないでいる人たちを襲って、
無理やり「何か」を見させようとする、という要素が加わってきて、
パニック度が増します。
「見れば良いのに。素晴らしいのに」とか、言うんです。
目をこじ開けてまで、見せようとするのが怖い。

思い出したのは、スティーヴン・キングの『セル』です。
あるいは、「アイアムレジェンド」。
もはや、何が「正しい」のか、わからなくなります。

 多くの犠牲を出しながらも、主人公は生き残る。
 避難中に仲良くなった男性と、2人の子供と、4人で5年間隠れ住む。
 (子供の一人は自分の子、もう一人は、同じく避難中に出産した女性の子)
 そしてある日、「安全な場所」の存在を知り、川を下ってそこに向かうことを決意。
 目隠ししたままの逃避行が始まる。

時々、画面に目隠ししている主人公の見ている物が映ります。
真っ暗ではなく、薄ぼんやりと、明暗が見えるような感じでした。
何者かが近づいてくると、かろうじて気づけていました。
でもこれで「何か」対策になるのかどうかは、不明です。
目隠しして「何か」の方に顔を向けるシーンはなかったからです。

一方、子供たちの目隠しは、もっと厚い布地のようでした。
恐らく、「薄ぼんやり見えるのは危険」という認識があったのではないかと。
でも、主人公は、完全に目隠しすると、食糧調達などに支障が出るので、
あえて「薄ぼんやり目隠し」にしていたのだと思います。

 ついに「安全な場所」の近くまで行きつく主人公たち。
 「何か」による、目隠しを取れという誘惑をしりぞけて、
 サンクチュアリに逃げ込んだ主人公は、それまで、あえて子供たちに
 付けていなかった「名前」を二人に与える。

途中、その「何か」のスケッチなのかな?と思えるような絵が出てきます。
何となく、悪魔のような感じでした。
これは正体のヒントなのか、それとも誰かの心象風景でしかないのか、わかりません。

でも私は、「何か」が、何というか、「宗教」…神ではなく、悪魔をあがめる宗教の象徴なのかなーと思いました。
見た人たちは幸せを感じていて、見ていない人たちに「見ろ」と言うからです。
躍起になって、見せようとして、見ない(信じない)なら、殺してしまう。
見ても(入信しても)、合わないと自殺する。

ラストに出てくるサンクチュアリは、恐らく、見ている人たちの多くが、
「これこれこういう人たちは、大丈夫なんじゃないか?」
と思っていただろう人たちがいる場所です。
私も「やっぱり!」と思いました。
ヒントはジョジョ第6部の「ある攻撃が平気だった人」。

似たような場所は、各地にあると思うけれど、
でもなあー、やっぱりセキュリティホールはあると思うんだよなあー。
「何か」自体の攻撃は退けられそうだけど、人間が襲ってきたらダメだろう。

だから、多分、ほんの一時の安住なんですよね。
一抹の不安を残してのラストなのです。
そういうのが嫌な方は、見ない方が良いかもしれません。

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