音楽+映像 「綺麗ア・ラ・モード」 [音楽]
CD+DVD 「きれい ア・ラ・モード」
中川翔子 Sony Music Records(¥1440 税込)
オススメ度 ★★★★☆
オススメの鑑賞方法:先にCDを聞いてからDVDを見ることをオススメします。
<CD>
1 綺麗ア・ラ・モード (不二家LOOKロイヤル・モード(チョコレート)のタイアップソング) (作詞:松本隆 作曲:筒美京平)
2 カミツレ (作詞:松本隆 作曲:筒美京平)
3 約束 (原日出子のカバー) (作詞:松本隆 作曲:筒美京平)
4 綺麗ア・ラ・モード-Inttrumental-
<DVD>
1 綺麗ア・ラ・モード
2 メイキング
いつもは作者名まで書かないのですが、これは書かずにはいられまい。
ゴールデンコンビだ。
<CDについて>
曲を聴いて、まず「あれっ…。中川翔子ってこんな歌い方だったっけ?」と思いました。
これまでの曲は、割とアップテンポのものが多かったせいか、今回のミディアムテンポの曲は、印象が違います。
(といっても、私は申し訳ないことに「カバー」系のCDを多く聞いていて、その場合、オリジナルを彷彿とするように歌っていると思われる(物まねというか歌のコスプレというか)ため、このような完全オリジナルモノを聞く機会は少なかったのが原因、とも言えましょう。)
はしばしの、「しゃくり」の感じがちょっと聖子ちゃんっぽい。
ただ、筒美京平は松田聖子の曲作ってないんだよね、だからメロディ的には聖子ちゃんっぽくは、ないんだけど。
アレンジのせいかな?
ハイティーンから二十代の女性へ、でもまだ「女の子」ですよ、という感じ。
2曲目の「カミツレ」は、ハーブの「カモミール」のこと。松本隆さんがカモミールが好きなのだそうで。
(私はどうにも苦手なんですよおー、草っぽくて。カモミール。歌詞の中に『香りがリンゴに似てる』みたいな部分があるけれど、そうですかー?)
こちらは、「綺麗…」と比べたらテンポ良く歌っていて、かなり可愛らしい歌い方。
可愛い声が、太田裕美とか石川ひとみっぽい。
…はっ、太田裕美といえば、まさに「松本+筒美」コンビじゃないッスか!
3曲目は、原日出子の「約束」のカバー。
以前、松本隆作詞の作品を集めた「風街少年」「風街少女」というアルバムが出たことがあって、このアルバムは、各界の有名人が曲を選ぶという企画モノだったのだが、この時中川翔子が選んだのが、この「約束」だったのだ。
満を持して自分で歌った、というわけでしょう。
正直、このCDの中で一番歌いこまれているように聞こえました。
声のイメージも、前の2曲とはまた違う。一番落ち着いた大人っぽい声に感じました。
<DVDについて>
トゥットゥルー。
あっはっは。かわいい。
…なんか、歩くとき、カクカクしてないか。大丈夫か?
赤い衣装で大人っぽさを、白い衣装でナチュラルさを表現しているのだそうです。
「ちょっと違う」と本人は言っていますが、…ごめん、言われないとわからないなあ。
撮影の合間の、スタッフとの会話がいちばん生き生きして見えました。
誰かになりきることが得意な彼女は、実は、自分自身を表現することは苦手なのではないか?もしくは、出来ないのではないでしょうか。
「綺麗ア・ラ・モード」は彼女の「ため」に書かれた歌でしょうから、聖子ちゃんになれば良いわけでもないし、原日出子になれば良いわけでもない。
彼女は、そこに描かれた「あるべき自分」を必死で手探りして、それを演じている感じでした。
彼女は、自分そのものを表現することにまだあまり価値を感じていない…というか…うまく言えないんですけど、既にあるものに自分を重ねることに意味を見出していることが多いように思います。
じっさい、何にでもなれちゃうのが、面白いところでもありますけれど。
まだ若いもんね。
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