小説 「光の帝国 常野物語」 [小説]
小説 「ひかりの ていこく とこの ものがたり」
恩田陸 集英社文庫(¥520 税込)
オススメ度 ★★★☆☆
↓設定ネタバレあり。
どう書いたらよいだろう。
そう思って、この記事を書き始められなかった。
(はじめに下書きを保存したのは2010/10/30、今は2013/6/17)
今は書ける。
「常野」シリーズは、現在までに3冊出ている。
この作品は最初の1冊目で、短編集、オムニバスだ。
テレビドラマになった事を後で知り、調べてみたら、
「ツル先生って笹野高史みたいだなー」
と思っていたそのままのキャストだったので驚愕。
(昔っから、「昔も今もおじいさん」って人、いるよね。笹野氏はその中の一人だと思う。
笠智衆さんとか。桂歌丸さんとか。信楽老とか?彼らは常野一族なのかも。)
「常野」の人々は、特殊な力を持っている。
彼らは、普通の人々の中で暮らしながら、自分たちの能力については隠している。
異能者は排斥されるからだ。(バレると殺されるかも知れない。)
平和に暮らすために、黙っている。
ここで言う平和は、自分たちにとっての平和であり、
常野以外の、一般人にとっての平和でもあるだろう。
このお話は、「これから撮影する予定の長い映画」の予告編みたいなもの。
とても素敵。
とても良いです。
キラキラしています。
でも、予告編のシーンが本編に出てくるかどうか、わからない。
だいいち、その映画が本当に撮影されるのか、いずれは完成するのか、全くわからない。
つまり、その映画は存在していない。
そういう作品だと思う。
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