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テレビドラマ 「トリック 新作スペシャル3」 [テレビ]

映画「トリック劇場版 ラストステージ」に向けてテレビで放送されたもの。
まだ発売されていません。

テレビドラマ 「トリック しんさく すぺしゃる 3」
監督:堤幸彦 出演:仲間由紀恵、阿部寛 ほか (石田太郎遺作)
オススメ度 ★★★☆☆

2014/1/19時点で「3」は未発売。↓は1と2です。
トリック 新作スペシャル [DVD]TRICK 新作スペシャル2 DVD2枚組参考
(1)TRICK第1シリーズ(2000年7月~)
(2)TRICK第2シリーズ(2002年1月~)
(2)TRICK劇場版(2002年11月)
(4)TRICK第3シリーズ(2003年10月~)
(5)TRICK新作スペシャル(2005年11月)
(6)TRICK劇場版2(2006年6月)
(7)TRICK新作スペシャル2(2010年5月)
(8)劇場版TRICK霊能力者バトルロイヤル(2010年5月)
(9)TRICK新作スペシャル3(2014年1月)
(10)トリック劇場版ラストステージ(2014年1月)

今回の新作スペシャル3は、トリック劇場版ラストステージの直前という設定らしい。
「犬神家の一族」にソックリでしたが、これまでのテレビシリーズでも、横溝正史作品をなぞったものは多かったです。
結構面白かったです。
小ネタ満載だったけど、鼻に付くほどではなかったですし。

以下、超超々々…ネタバレ。
そして超長文です。見る人はお覚悟を。


ストーリー

 尾古溝(おこみぞ)村の名家、水神(みずかみ)家の当主が死亡。
 遺言状開封の場に、山田奈緒子(仲間由紀恵)と上田次郎(阿部寛)が立ち会うことになる。
 弁護士(上條恒彦)によって、水神家には現金はほとんど無いが、隠し財宝の場所を示すヒントが入った「呪いの箱」が代々受け継がれていたことが明かされる。
 当主の三人の娘(長女幸代:国生さゆり、次女月子:藤田朋子、三女華絵:飯島直子)やその家族は呪いを恐れ、無関係な使用人の千佳子(朝倉あき)に箱を開けさせる。
 しかし、呪いの箱の封印は既に切られており、中には白紙が入っていた。一同はヒント無しで隠し財宝のありかを探ることになる。(その白紙は山田がもらう。)

 やがて長女の幸代が密室で殺される。
 この時、山田、使用人の千佳子、三女華絵の息子の明(福士蒼汰)は、犯人と思しき怪しい人影を目撃していた。
 千佳子と明によれば、それは次女月子の息子のあつし(演者不明)だったという。
 その後、長女幸代の娘の冬子が行方不明となり、たまたま休暇で村に遊びに来ていた矢部謙三(生瀬勝久)と秋葉(池田鉄洋)も、駐在の武本(丸山智己)に頼まれて捜索に加わり、温泉跡地で有毒ガスによって死亡した冬子を発見。
 さらに、次女月子が、廃墟となった尼寺の裏手にある大きな水がめの中で死亡しているのが発見される。

 山田と上田も小屋に閉じ込められ、有毒ガスが充満しそうになる。
 早々と脱出をあきらめて遺書を書こうとした山田は、呪いの箱の中に入っていた白紙に、ガスの影響で文字が浮き出てきた事に気づく。
 上田の怪力でピンチを脱した二人は、偶然(?)、尾古溝村に書道教室を開いた山田の母(野際陽子)の話をヒントに、浮き出た文字の暗号を解く。
 しかし、その場所にあったのは、何代も前の水神家の当主の白骨だけだった。
 神主(石田太郎)の話から、元々この村には隠し財宝などは存在しておらず、水神家の横暴に対する村人達の報復として仕組まれた罠だったのではないか、という結論に達する。

 山田上田は、連続殺人は、この罠を利用した千佳子と明の共謀によるものだとあばく。
 呪いの箱の封印がとかれていたようにあざむいた事、既に亡くなった「あつし」を二人揃って目撃したと証言した事が、それを裏付ける。
 千佳子は「愛する明に財宝を独り占めさせたくて殺したのだ」と泣き崩れる。
 一件落着と思われた時、千佳子に毒見させたお茶を飲んだ三女華絵が死亡。
 涙から一転、「復讐の成就」を高らかに宣言する千佳子。
 真の動機は、亡くなった当主の愛人だった女性をいじめて自殺に追い込んだ三人の娘に対する復讐だった。
 千佳子は自殺した愛人の娘だった。この日の為に、手首を焼いて一族の証である印をつぶし、体を毒に慣らし、明を愛しているふりを続けてきたのだった。
 呆然とする明。
 事件は終わった。

 「外国に行く」と予言しながら村を去る山田と上田。(ここから映画版につながるらしい)
 その頃、山田が暗号を解く前に勝手に「財宝のありかは壇ノ浦の沖合い」と誤解した矢部秋葉は、小船の上でラストを迎える。

**********

・千佳子役の朝倉あきさんは、ジブリ「かぐや姫の物語」のかぐや姫役です。
・神主役の石田太郎氏はこれが遺作のようです。

横溝作品であれば、「呆然とする明」の前か後に「千佳子の自殺」が入る事になるでしょう。
しかし「トリック」ではそのシチュエーションはありませんでした。
つまり、犯人は全ての殺人を実行して、大満足って事ですね。
全ての謎は解けたけれど、改心させる要素も全く無かったし。
…これでいいの?

**********

小ネタ(ツッコミお待ちしています。)

・山田奈緒子のマジックを見ているのがファンの「照喜名保(てるきな たもつ)」一人だけ。
・山上兄弟(テジナーニャの人たち)が鳥を出すマジックを披露している。映画版の宣伝でも出演者たちが同じマジックをやって、「鳥が9羽=トリ9」とこじつけたらしい。
・村の名前が「尾古溝(おこみぞ)村」。(横溝正史から)
・名家が「水神(みずかみ)家」。(「犬神家」から)
・三人の娘が「ゆきよ、つきこ、はなえ」。(「獄門島」の「月代(つきよ)、雪枝(ゆきえ)、花子(はなこ)」から。)
 「犬神家…」の三人娘は「松子、竹子、梅子」で、長女の松子の息子が「佐清(すけきよ)」。
 ちなみに映画「獄門島」には上條恒彦さんが警官役で出演しているようです。
・次女月子が「ジョジョの奇妙な冒険」のジョリーンみたいな髪型。
・山田里見の書道教室の全国展開の計画図に書かれた「ヤマダサトミ」のロゴが「マツモトキヨシ」そっくり。
・上田の講演会会場に「SPEC」の「餃子ロボ」っぽいものがいる。
・上田がいつのまにか「ロングブレダイエット」「ウエダノミクス~5本の矢~」などという本を出している。
・尾古溝村の入り口に、これまでの村や町の名前がずらっと書かれた看板が立っている。
・尾古溝村の手前に「シロアシ」群生地があり、沼からアシ(足)が何本も生えている。(「犬神家…」の有名シーン)
・水神家の人々が皆、挨拶するときに桂三枝の「いらっしゃーい」的な動きをする。
 (手首を返すような動作で手首に付いている二つの点々を観客に見せるのが目的だろう。でも、普通に見ていると、役者の顔のほうを見てしまうので、点々には気づかないと思うけど。)
・三女華絵の息子の名前が「明」。水神でなく犬神であれば「犬神明」になる。(平井和正のウルフガイシリーズの主役名と偶然の一致?)
・預金通帳に「アムゾン」などの記載が見える。(「Amazon」など)
・弁護士が「♪さぁーーーー今!」と歌う。(上條恒彦の「出発(たびだち)の歌」の一節)
・長女幸代(国生)が「バレンタイン」の時のことを言われる。(デビュー曲「バレンタイン・キス」から)
・次女月子(藤田)が「6組のおかくらくん」「こうらく日和」と言う。(出演ドラマ「渡る世間に…」から)
・三女華絵(飯島)が「大好き大好きと言いまわっていた」と言われる。(出演番組「DAISUKI!」から)
・三女華絵の息子明(福士)が常に「今でしょ」のアクションをしている。が、言わない。
 (「じぇじぇ」と言うはずの人が別の流行語を言おうとしている…?)
 (三女華絵が「♪さぁーーーーー…今でしょ」と言う。)
・長女幸代が人を呼ぶとき「ちょっと。ちょっとちょっと」と言う。(たっちのギャグ)
・次女月子が「ジョジョの奇妙な冒険」の家系図を暗記しようとしている。
・三女華絵が鼻をつまみながら話して、去り際に「黒柳てつ子です」と言う。2回。
・長女幸代(国生)がふりむきざまに「バレンタインデー・キス」のアクションをする。
・千佳子が、木を飛び移りながら尾行する。(進撃の巨人?)
・次女月子の息子あつしには、顔にやけどがあるらしい。(犬神…のすけきよ)
・長女幸代のそばに「バレンタインキス」というブランドのバッグが落ちている。
・矢部が「よし、わかった!」と言う。(犬神…の刑事の真似)そのたびに頭に豆電球がともる。
・神主が見せてくれる「村の伝説」を描いた絵の中に、エッチな絵が混じっている。
・こんにゃく酒の名前が「こんにゃく覇気」。
・矢部が三女華絵(飯島)にむかって「だいすき」「だいすき」と何度も言う。
・矢部の部下が三女華絵に向かって「スーパージョッキー」「スーパージョッキー?」と何度も言う。
・CMに入る直前に、三女華絵が「熱湯コマーシャル」と言う。
・山田があつしのことを「すけきよ」と言い間違える。
・三女華絵が欽ちゃん走りで立ち去る。
・戸似谷(トニー谷?)という谷がある
・三女の息子(福士)が海藻を見て「わかめ」と反応する。(「あまちゃん」?)
・小屋に閉じ込められた山田が、時計を2回開ける動作で脱出しようとする。(過去の「トリック」に出てきたギミック)
・山田が死を覚悟して「ねはんで待つ」と言う。(ある俳優の遺書に書いてあった言葉)
・上田が某所にミサンガをつけると、突然怪力を発揮出来るようになる。
・小屋から脱出するとき、他の全ての壁を蹴り倒しているのに「あとはこのトビラだけだ」と言う。
・伝言板に「たんごしん」「斎藤清六」の講演会について書いてある。
・伝言板に「横溝清掃」と書いてある。(横溝正史から)
・弁護士事務所に置いてあるビデオに「木枯し紋次郎」「ステージ101」「3年B組金八先生」「第2回世界歌謡祭」「ポピュラーソングフェスティバル」「リーガル・ハイ」「女弁護士 朝吹里矢子」と書かれている。
 前半は本人が主題歌を歌ったり、出演した番組で、後半は弁護士物ドラマ。
 「リーガル…」には(3倍録画)とか「8話録画失敗」などと添え書きがある。
 ちなみに「女弁護士…黒白の暗示」は1970年代の十朱幸代主演のドラマか?
・あつしに化けた山田が、チューチュートレイン冒頭の振り付けをする。(あつしつながり)
・長女幸代(国生)が亡くなる直前に『あの夏のバ』と言う。(4曲目シングル「あの夏のバイク」)
・山田が決め台詞を言うとき、「白黒抹茶あがリコーヒーゆず桜」と言う。(「青柳ういろう」の宣伝文句。)
 余談:昔は「上がり」ではなく「小豆(あずき)」だったが、変わったらしい。
・登場人物の多くが、村を歩く時に必ず棒に挿したコンニャクを持っている。
・明(福士)を止めようとして、父親(森岡豊)が「星男(ほしお)!」と叫ぶ。(「スターマン・この星の恋」での福士蒼汰の役名)

**********

なぞ
・次女月子の髪型がジョリーンっぽいのはなぜ?
・次女月子が自室で「承太郎は仗助のおじ、徐倫は承太郎の娘…」とか言っていたのはなぜ?
・三女華絵、その夫、その息子が常に「鳥の羽」を身につけていたのはなぜ?
・上田がのべつ「フン、フン」と言っていたのはなぜ?
・長女幸恵の娘があんな「こんもり」した髪型なのはなぜ?
・蔵にしまってある絵に「宝」という文字が隠されているが、もっと分かりやすく描けなかったのはなぜ?(放送時に全然わかりませんでした。)
・千佳子が走り去る時の忍者のようなアクションは、誰に起因するか不明
・たびたび上田だけに明るい光があたっているのははぜ?
 その場に何人いても、上田だけ光っている。
 …と思ったら、持っている金色のコンニャクが光を発しているらしい。
 (上田が山田にコンニャクを手渡すと、光が山田に移る。)でも何の意味が?
・上田が「1951年、ベルリンで諜報活動を…」と言う。(出典不明)
・警官が自転車で転んで怪我をするのはなぜ?(怪我をする必要があるのか?)
・犯人がわかったシーンで、山田のそばにある柱にくっついている虫がドアップになるのはなぜ?

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しま

すごい洞察力、知識量ですねー
感服です
by しま (2016-07-16 15:19) 

くどい人

(あっ2か月も気づかず失礼しました。)
どうもありがとうございます。
細かすぎるとも言います。
by くどい人 (2016-09-17 08:14) 

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