SSブログ

小説 「あかんべえ」(上、下) [小説]

あかんべえ〈上〉

あかんべえ〈下〉あかんべえ〈上〉

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/12 メディア: 文庫

あかんべえ〈下〉
作者: 宮部 みゆき
出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/12 メディア: 文庫

 

小説 「あかんべえ」
宮部みゆき 新潮文庫(各¥540 税込)
オススメ度 ★★★☆☆

子供が苦しむ作品は、どうにもキモチが晴れないんです。
それから、ラスト、「ホントに本当にこれでこの先大丈夫かなあ」という不安が…。だから星は少なめ。(どうやら私、読書にカタルシスを求めているんだなー。)

江戸時代。主人公「おりん(12歳女子)」の両親は、深川で料理屋「ふね屋」をひらくことにする。(店を借りるとき、読者は、『あっ、ちょっと待って、そこ、イワクツキじゃないの?』と思うよね!)
ところが(または、『あんのじょう』)、大切なお客の食事会の最中、不気味な刀が飛び回り、宴席をめちゃくちゃにしてしまい、ふね屋は評判を落とし、両親ガックリ。何がなんだか、さっぱりわからない。
おりんは、その「不気味な刀」の正体を見ていた。何が起きたかを知っていた。以前、高熱を出してから、「その類のもの」が見えるようになっていたのだ。
ふね屋には、5人のオバケが住んでいる。この人たちをなんとかしなければ、お店は続けていかれない…!
というわけで、おりんは、色々調べて回る。やがて、過去に、このあたりで起きた、悲惨な事件のことがわかってくる。

…うーん、なんだろう、冒頭にも書いたけど、読んでいると、おりんが可哀相に見えてきて、もやもやーっとくるんだ。
オバケの中に、美形な男性もいるから、「カッコイー!」と思ったり、わくわくする要素は多々あるんだけど。
おりんが、孤独だからだろうか?両親に何も知らせず、孤軍奮闘で、なんだか気の毒になってきちゃうんだよねえ。
あと、明らかになってくる「事件」の全容が、子供が知るには余りにもヒドい話だから、だろうか。(かといって、大人が奔走すると、色々な面で面白みが減っちゃうんだろーなー。)

あー、私の嫌いなパターン「○○のためなら何をしても」が軽く入っているから、かも知れない。
でもま、オバケに、「あんたそれ身勝手ですよ」と文句つけるのは無駄なんだろうけど。生者の理屈は亡者には通じない、亡者の理屈は生者には通じない。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。