小説 「スプートニクの恋人」 [小説]
小説 「スプートニクのこいびと」
村上春樹 講談社文庫(¥571 税別)
オススメ度 ★☆☆☆☆
ずいぶん前に読み始めて、けっこう読んでいたのだが、途中、突然、「ケッ。」と思って読むのを中断していた。(ケッ。の理由は省略。)
そして先日、最初から読み直して、読了。ここにどう書こうか迷っていた。
文庫カバーの裏表紙部分に
「22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。…(略)…
そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー!!」
と書いてある。
「!!」と付いている。のだが。
でも読み終わって私が感じたのは、
「この物語は、何も起こらない物語だ。」
という事だった。
「何も?放課後の音楽室みたいに?」
「そう。まるで放課後の音楽室みたいに。」
…みたいな!
ギャーッ!
ちょっと文章のフンイキまねしてみましたっ。
「むくわれない」
「探す」
「ぐるっと回って最初に戻る」
これまで何度もあったのと同じ図式。
主人公の名前は「ワタナベ君」にちがいない!
あと、ラストシーンがジョン・アーヴィングの短編みたいで「あれ?」と思ったよ。
だって、似たようなラスト、既に彼、書いているよね?
わざとなのか?
「あらかじめ失われている」というコトバが頭をよぎった。いちまつの懐かしさ。
うーんうーん、やっぱりわざとなのか?
ファンの人は読めばいいですよ、っつーかファンの人は文庫じゃなくハードカバーで既に読んでいるんだろうけど。
ああ~「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」みたいのが読みたいよう。
コメント 0