小説 「青い虚空」 [小説]
小説 「あおい こくう」
ジェフリー・ディーヴァー(土屋晃訳) 文春文庫(¥829 税別)
オススメ度 ★★★☆☆
「青い虚空=THE BLUE NOWHERE」というのは、いわゆる「サイバースペース」。作者の造語だそうです。
インターネットの「どこか」…。それとも、「どこでもない場所」?
「シリコンバレー」で女性の惨殺死体が見つかり、どうやら犯人は「クラッカー(ハッカーの悪い人版のこと)」らしい。
そこで、現在刑務所に入っている腕利きの「ウィザード(すごいハッカーのこと)」に協力を要請することに。
…という、ネット版「羊たちの沈黙」みたいな作品。
例えば、ものすごい速さでスクリプトを書いてみせる、とか、1日で2、3台のキーボードをダメにする(叩きすぎ)、とか、次々とウィザードたちのスゴさが表現されるんだけど、
「私が感じている『スゴイ感』でいいんだろうか?
実はもっともっと、ものすごく超スゴイんだろうかこれは?」
なんて思ったりして。
所詮一般人ですから…。
犯人はすぐに判明しますが、どこにいるのかを探し出すため(身を隠すため)の攻防が「スゴイ」。
クラッキング(ハッキング)でここまで出来ちゃうんだ…とゾッとします。
ディーヴァーといえば「どんでん返し」。
もちろん、そりゃあもう、どんでんどんでんしますとも!
パソコンアレルギーじゃない方、惨殺ものが嫌いじゃない方に、オススメ。
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