小説 「イリュージョン:マジシャン第II幕」 [小説]
松岡圭祐 小学館文庫(¥730 税込)
オススメ度 ★★★☆☆
微妙…。
「マジシャン」から2年後の話なのですが。
「マジシャン」の主人公の沙希がもっと活躍するのかなーと思ったら、思ったほどの活躍はなく。(期待しすぎだったのかも知れない)
このお話は、一人の少年が主人公です。
ピカレスク、でしたっけ。主人公が「悪人」の話、です。
彼がなぜ「犯罪(本人はそう認めないが)」を行ったのか、その理由が丹念に書かれていて、私は、その理由には納得できなくても、
「ああ、そういう理由があるからこういう行動なんだ。」
と思うことができた。
いやだなーその理屈…と思いながらも。
どうも私は、確信犯を好まないようだ。犯罪は犯罪だ、と思ってしまうみたい。
※余談ですが。
「確信犯」というのは、「罪だ」とわかっていて行う…じゃなくて、
「これは正しいことなのだ」と信じて犯罪を犯す人のことです。
例えば政治犯とか、思想犯です。解釈を間違っている人が多いですよね。
そして、…ああ~ネタバレになってしまうから言えないけど…。
第3部の予告が入っていたのは、文庫版だけ、なのでしょうかー?
ちょっとネタバレな記述をさせてもらえば、「マジシャンシリーズ」は、「千里眼」なんかと違って、沙希の一人舞台ではなかった、という事なのですね。
私が勝手に一人舞台だと思っていた、だから以前から「活躍してないなー」とか思ったんだな。
今回も、「微妙」と思ったんだな~。
うーん…それはわかったけど…、
やっぱ、せっかく「マジック」を題材にしているのだから、舞台裏ばかりじゃなくて、もうちょっと華々しいシーンがあっても良いのではないかなー?
3部に花開く、という構成なのかなーー??うーーーん…。
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