写真集 「WHY CATS PAINT:A Theory of Feline Aesthetics」 [その他]
Why Cats Paint: A Theory of Feline Aesthetics
- 作者: Burton Silver
- 出版社/メーカー: Ten Speed Pr
- 発売日: 2006/08
- メディア: ハードカバー
写真集(芸術論) 「WHY CATS PAINT:A Theory of Feline Aesthetics(ネコはなぜ絵を描くか:キャットアートの理論)」
バートン・シルヴァ、ヘザー・ブッシュ (¥1375 税込)
・洋書版です。私が所有しているのは日本語訳の付いたものですが、現在Amazonでは売っていないようです。
さすがに原書はオススメできないので、↓に書いたのは日本語版のオススメ度です(入手は出来ないだろうなあ)。
オススメ度 ★★★★☆
羽海野チカさんの日記に、飼い猫の様子について、
「…(略)…トイレを済ませば…(略)…『ママ!僕の作品を見て!!』と…(略)…」
と書いてあるのを見て、思い出しました。
そういえば、猫トイレ砂に描かれた数々の文様を、アートとして捉えた本があったなあーと。
表紙のインパクト!
躍動感あふれる、創作中の猫の後姿には感動しますね!
カイテル、描いてるよ!
いやあー、かわいいねえー。
中にも、絵を描いている最中の猫たちの写真が大きく掲載されています。
なぜ彼らがとりつかれたように描くのか、また、描かれた絵についての詳細な分析がなされ、さらに、猫によるアートの歴史などについて、真摯に語られています。
「まさかー」とか「やらせでしょ」とか言ってはイケマセン。
とりつかれたようなのは恐らく猫じゃらしを追いかけているからだよね?と言ってはいけない!
猫トイレは、サンドアート。
爪とぎでぼろぼろになった家具は、オブジェ。
うずくまった姿を後から見て、ネズミの擬態のパフォーマンスである、と力説するくだりには、猫の飼い主たちは「そうであったか!」と思うことでしょう。(短毛でない猫の場合、両ヒジが毛でぼわっとなり、ネズミの耳に見えるよ!…見ようと思えば。)
日本の「招き猫」にまで言及しているのも面白いです。あの形から「招く」=オイデという動作をする、という発想はないので、「手を上げている猫」としてとらえられています。
まるで普通に絵を描いているように見える数々の猫たちの写真には、素晴らしいと思わずにいられません。
「これどうやって…」とか考えないで、見ましょう。
アート論の部分も、観点はアレですが、中身はしっかりしていると思うので。
冒頭にも書きましたが、現在、翻訳されたものが無いようなのが残念です。
翻訳版は「タッシェン出版」だったかなあ、確か10年ほど前に購入しました。店頭になくて取り寄せた記憶があります。
日本語版また出てくれないかなあ、もっと大々的に宣伝するのに。
※都合により、一部の文字にマスキングをしています。
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