小説 「模倣犯」 一~五 [小説]
小説 「もほうはん」 一~五
宮部みゆき 新潮文庫(一¥781 二¥590 三¥667 四¥743 五¥743 全て税別)
オススメ度 ★★★★☆
すごいボリューム。
こんな長編を読むのは久しぶり。一気に読めました。
公園に右腕が捨てられているのが発見されて、三か月前に行方不明になっていた女性のものか?と(世間が)思いきや、犯人からテレビ局に「その女性の腕ではない」という電話がかかり…。
この事件を取り巻くたくさんの人が描写されて、やがてそれぞれが関わりあうようになり、引き込まれるように先が読みたくなります。
ただし、ワクワクした気持ちで読みたくなるのではないのです。
「不愉快」な気持ちとともに。です。
読者は、犯人が誰なのか知っていて読むことになります。ただ、犯人が実際にどのような行為をしたのか、それからその理由については、全部がはっきりと「神の視点」で語られてはいないので、本人の述懐をもとに、
「多分こうなんだろうな」
と思いながら読むことになるわけですが、
「ひどいなあ…」どころじゃなく、
「ムカツク!信じられない!」とか、
「なんでこんなことが出来るんだよ~!」とか、そんな気持ちになります。
説明がないものについて、尚更。
なんで?なんで?
(考えてもしょうがない。)不愉快です。
黒いんだよね。犯人。
それでも、パアッと明るい光(細いけど)も、向こう側に見えてくる気がしました。
見えるんだろうな、と思って読んでいたかも知れない。
「救い」というか…。
宮部みゆきを読んでいると、仁木悦子を思い出すことがある。
ラストシーンの印象が似ている。
平易で簡潔な、かつ清潔な文章…似ている気がする。
ちなみに、中居まさひろ主演の映画がありますが、雰囲気といい○○といい、全然違います。思い出さないほうが良いでしょう。
むしろ映画は「燃やす」勢いで!(※注)
(※注)2007/9/6付記 元々この文章を掲載していたサイトに、「映画を燃やす」という辛口批評の人気コーナーがあった。
「映画を燃やす」の検索でたどりつきました。
あのルーム好きだったなぁ。
ローカルに保存しとけばよかったなぁ。
・・・えーと、宮部 みゆきはわりと読んでるのですが
「模倣犯」はまだ読んでなかったりします・・・。
映画は燃やしていい。
by 十一夜 (2008-01-22 19:47)
コメントありがとうございます。
私も「映画を燃やす」が大好きでした。ログ保存してありますが、公開しても良いのかどうか?なので…。
(モヤースさんて恐らくどなたかの別ハンドルなんでしょうけどねえ)
摸倣犯、モヤつきますよー!オススメです。フフフ。
うーんここにコメント書いて気がついていただけるかしら???
by くどい人 (2008-01-22 20:43)