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小説 「ヘーメラーの千里眼」上・下 [小説]

ヘーメラーの千里眼 (上) 小学館文庫 ま 2-15

ヘーメラーの千里眼 (上) 小学館文庫 ま 2-15

  • 作者: 松岡 圭祐
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 文庫
ヘーメラーの千里眼 (下) 小学館文庫 ま 2-16

ヘーメラーの千里眼 (下) 小学館文庫 ま 2-16

  • 作者: 松岡 圭祐
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 文庫
小説 「ヘーメラーの せんりがん」(上・下)
松岡圭祐 小学館文庫(各650円(税込))
オススメ度 ★★★☆☆

「千里眼」シリーズとしては9作目でしょうか。
すごいなー9作か。
私、タイトルと中身が合致しなくなっております。あまり読み返さないしなあ。

さて、今回は、主人公の「岬美由紀」の過去をかいま見ることができます。
高校生の彼女が、なぜ自衛隊を目指すことになったのか?また、なぜそこから「臨床心理士」という職に方向転換したのか?
その頃の人間関係や心情など、現在とフラッシュバックさせながら出てくるのです。

でもなあ。うーん。
「こういう経験をしたから美由紀はこうなったんですよ」
というには弱いような。
もっと言えば、別にそんな説明は無くても良いかったじゃないかなー、とも思う。

この作品の彼女は、これまで見てきた彼女の像とは違うから、それに対する反感から、「こんなのイラナイ=見たくなかった」なのかも知れない。
この作品には、初めて、「あわてる」「とまどう」「たじろぐ」、そういう彼女が描かれています。
そういう彼女に人間的な魅力を感じる人もいるだろうけど、私は、(そんな人間いねーよ、よ思いつつも)雑多なものを越えた「超人」としての彼女の方が好き、なんです。

要は「下世話なことで悩む彼女」がイヤなのね。
「アイドルはトイレなんかには行かないのよ」というのと一緒。
「水野美紀が週刊誌で男性とのツーショットなんか写されるワケ無い」というのと一緒。(美由紀=水野美紀でお送りしています)

「越えた」というのが、経験したからこそなのか、未経験だからこそなのか。
この場合は未経験だからこそ「越えて」いる、というのがステキかな。
たとえ非現実的でも。
青く、未熟なのが、真にロマンチック、というか…。
…。
…アラベスクですか…?


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