SSブログ

小説 「どちらかが彼女を殺した」 [小説]

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/05/14
  • メディア: 文庫

小説 「どちらかが かのじょを ころした」
東野圭吾 講談社文庫(¥620 税込)
オススメ度 ★☆☆☆☆


「加賀恭一郎シリーズ」第3作目。
以下、超ネタバレがあります。

一人の女性が死亡し、彼女の兄(交通課の警察官)は、他殺と信じて、独自に調査する。
警察に提示すべき証拠を隠しさえするのは、自らの手で復讐をするつもりだからだ。
兄は、妹を殺したヤツには死んで欲しいのだ。
(あんのじょう警察は「自殺だろう」と言うし、仮に警察が他殺だと判断して犯人をつかまえたとしても、多分、死刑にはならないもんね。)

加賀は、この、兄の思いに気づく。
実は、加賀も自殺だと思っていないのだが、犯人の確保は警察が行うべきだと思っているので、必然的に、兄と対立することになる。

やがて、タイトルどおり、二人の容疑者が出てくる。
しかし、推理小説の常道をくつがえし、真犯人の名前がはっきりと書かれないで終わる。
まさに、「どちらかが彼女を殺した」の状態で終わるんですよね、これが。

最後に、袋とじの解説が付いていて、真犯人の検証が行われている。
しかし、そこにも名前は書かれていない。
注意深く読まなければ、分からないままで終わる人もいるかも?
(じっさい、検索してみると、ネット上に解説しているサイトやブログが数多いです。)

ウーン…。

加賀と兄が、真犯人を決定する証拠が、私にとってはものすごく弱い。
なぜかというと、私は、ことごとく、「そういうやり方をしない」から。
「そういうやり方をしない」人間は、恐らく私1人じゃないと思う。
だったら、この証拠は成立しないんじゃないか?
しかも、真犯人が、「違います」と言ったら、それ以上追求できなくなってしまうんじゃないか?
これでいいのか?

推理小説としての斬新さを高評価に結びつける方もいると思う。
しかし私は、もっとスッキリできる決定打が欲しかった。
ゆえに、オススメ度は低いです。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。