漫画 「シドニアの騎士」現在4巻 [漫画]
漫画 「シドニアの きし」
弐瓶勉 講談社アフタヌーンコミックス(各¥580 税込)
オススメ度 ★★★☆☆
(スプラッタというか、例えば『人体が破壊される』的なシーンが突然出てくるので、苦手な人は読まない方が良いので星をマイナス1しました。つまりそうでなければ星4つです。)
↓ネタバレあり
以前「ABARA」を読んで、「何かすごい、とは思うんだけど、ヒントが少なすぎてよくわからないなー。」と思い、絵もわかりづらかったし、以後、この作者の作品は読まなかった。
私は理屈がはっきり分かるSFの方が好きだからだ。
しかし、この作品はあちこちで高評価…しかも『萌え』要素が好評の様子…みたいなので、試しに1巻を読んでみた。
主人公が暮らしているのは、巨大な宇宙船か宇宙ステーションらしい。
「ガンダム」を知っている人は、スペースコロニーを想像すると分かりやすいだろう。
遠い過去に人類が住んでいた地球は、外界からの攻撃によって破壊され、この船(?)が地球から脱出してから千年が経過している。(こういった設定はハインラインの作品などにも見られるので、SFとしては目新しいものではない。)
攻撃してくるのは巨大な「ガウナ」。
あら?これはABARAにも出てきたアレか?ただし、超スピードじゃなくなってる。
見た目もやや分かりやすい。
この表紙は「黒と白」ですね。
今作の表紙は「白と赤と黒」。
それぞれの作品のイメージを象徴している。
「シドニアの騎士」は「ABARA」の後日の話なのだろうか?
それとも同じ設定で別世界なのだろうか?
どちらにしろ、何か決着が見られるのだろうとは思う。4巻にその片鱗が見える。
(ちなみに、ABARAにも一応の結末はあったが、あまり気分の良いものではなかったし、謎の解決もはっきりとはされず、私は納得できなかった。)
重たい世界観は変わっていない。
人間が簡単に死亡するあたりも、ABARAと共通している。人体がボロボロと破壊される。
「え?え?」と言っている間に、どんどん世界が壊されていく。
しかし、何だろう、何か…独特の「軽み」が感じられる。
主人公がとても人間的な性格のせいだろうか。彼はヒーローなんだけど、普通の男の子なのだ。
むしろドジっ子だ。天然だ。
出生が特殊な様子で、恐らくそれはこの作品の大きな核になると予感させるのだが、そんな彼が重さを感じさせず、のほほんとした「天然」君であることが光っている。
ABARAでは、主人公は変身(変形?)して戦っていたが、今作の主人公はロボットに乗り込んで戦っている。
突然「さあ戦って!」となる状況は、ファーストガンダムやエヴァンゲリオンと似ているのだが、主人公に疑問や心的な葛藤は無い。…今のところは。
そういえば、武器もエヴァンゲリオンに似ているかもね。
ところで。
女の子たちが可愛い。ABARAの時とは違う~。なんか、つるんとしてる。
(松本零士を連想するのだが、私だけでしょうか。)
中性の子も可愛らしいし、主人公をとりまくおねーさまたち(実は偉い人)もすてき。
ABARAの頃に比べると、目を大きく描くことにしたのだと思う。それが成功したんじゃないかな。
ニブイ、ウトイ主人公を巡って、周りの女子の「さやあて」みたいなシーンもあって、ほほえましい。
このへんが「萌え」要素なのね。
今後、「なぜガウナが襲ってくるのか」「武器として使っている物質の真相」「主人公の正体」などが明らかになるのだろう。
明らかにして欲しい。
うーん、同じ作者の「BIOMEGA」も読んでみようかなー、時期的にはABARAとシドニアの間だ。
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