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映画 「シャレード」 [映画]

テレビにて鑑賞。
1963年のオリジナル版です。(2002年にリメイクされている)
今日はオードリー・ヘプバーンの生誕85周年だそう。
シャレード デジタル・リマスター版 [Blu-ray]

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シャレード [DVD] FRT-095

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  • 発売日: 2011/10/17
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映画 「シャレード」
監督: スタンリー・ドーネン 音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:オードリー・ヘプバーン、ケーリー・グラント、ウォルター・マッソー、ジェームス・コバーン、ジョージ・ケネディほか
(Amazonにて¥400~1500くらい) オススメ度 ★★★☆☆

以下、超ネタバレです。


フランス。冒頭、列車から落ちて亡くなる男性。
それはレジーナ(オードリー)の夫で、大金を持って逃亡中だった筈だという。
夫の事を何も知らないまま結婚してしまい、その秘密の多さゆえに気持ちが冷め、既に離婚を決意していたレジーナだったが、夫の遺品からは大金が見つからず、周囲の誰もが「彼女に大金が託されている」と思う。
しかし、彼女には全く心当たりがない。
(この大金は、要するにアメリカ政府から横領した金。数人で犯した犯罪だったが、夫がこっそり独り占めしたらしい。)
「知らない」と言っても通じるわけもなく、金をめぐって、夫の元仲間が彼女を脅かす。
しかも、男たちは一人また一人と殺されていく。
ふとしたことで知り合って以来、彼女を守ってくれるはずのピーター(グラント)すら疑わしい状況になり、レジーナは誰を信じて良いかわからなくなる。
ついに25万ドルのありかに気付いたレジーナは、誰にそれを告げるのか?

*****

小どんでん返し、中どんでん返し、大どんでん返し満載の、オシャレサスペンス。
ややヒッチコックっぽい。
(でもヒチコックはファムファタルが好きなのでオードリーは使わないでしょうね。)

これまでシッカリと見たことがなかったので、改めて。
始まった時から独り言しきり。

「あ、この曲、この映画だったんだ」(♪ミファミ(↑)シーラミーー)
オープニングではアップテンポで刻まれるリズムに、リリカルなメインメロディ。
その後も、アレンジを変えて繰り返し演奏されます。
砂の器の『宿命』を思い出しだけど、メロディそのものが似ている訳ではない。

「このオープニングのアニメ…ああ、007のと同じ人なのか」
矢印ぐるぐる。CGが当たり前の現在の自分にとっては、『ん?どうした?』と思うくらいチャチい。
この映画の頃には斬新な画像だったのでしょう。
担当はモーリス・ビンダー氏。当時、大人気だったようだ。

「確か衣装がジバンシー…あ、クレジットに出てきた」
「わーオードリー可愛いー」
なんといってもこの映画のキモは、ファッショナブルなオードリーです。
このアイメイク、今でも通用しますよね。
この当時、33歳か34歳。

「あっ北北西。あっベアーズ。あっ荒野の七人スピークラーク。あっ人間の証明。」
彼女の周りに登場する有名な俳優さんたち。
中の一人がしょっちゅうくしゃみをするのが何か理由があるのか気になったが、特になかったようだ。
ウォルターマッソーに「お大事に」と言って欲しかったわ~。(※)

*****

お話は、全体に悠長です。
夫が死んでも、あっそう。って感じ。
夫の正体を聞いて、どおりでねー。って感じ。
途中で警察に行けばいいじゃないか!と思う局面もたくさん。
警察、なんで捕まえないんだよ?って。まあそうすると映画にならないんだけどさ。

オードリー・ヘプバーンまたはヘップバーン。
これまで書いたことがありませんでしたが、大好きな女優さんです。
可愛いですよねぇぇぇぇ。

昔、外国の美人女優といえば、肉感的で派手め、ぶっちゃけゴツめの美人がデフォルトでした。
しかしオードリー・ヘプバーンは、肉感的でもなければ、派手でもない。
グレース・ケリーやイングリット・バーグマンなど、当時の美人女優たちと、顔型が違います。(当時の外国の女優さんって、エラが張ってますよね。)
それゆえか、30歳を超えても清楚で可憐です。

もちろん、この点を不幸とする向きもあります。
大人っぽい役が似合わないという事です。
しかしこの映画では、「清楚な見た目で行動がビッチ」という図式が、非常に高い効果を上げていると思います。

ケーリー・グラント59歳に、あからさまにアプローチするオードリー34歳。
徹頭徹尾、彼にせまりまくります。
夫と冷え切っていたとはいえ、尻軽すぎ。
これを、可憐な彼女が演じることで、んもー仕方ないなあ、で片づけられるのだと思います。

だいたい、彼の何が良いのかわからない。
途中で出てくるシャワーシーン(※※)は私も大好きだし、襲われて助けられての吊り橋効果だというならわかるけど、出合い頭に魅かれてる。
…ナンデ?
大人の魅力、セクシー、って事かな。私には枯れて見えるけど。

…って、これは、『麗しのサブリナ』などでも同じ。
私は、「オードリー、この兄弟のどこが良くて?」と思ってしまいました。
これはおそらく、男性主導の映画にありがちな、「可憐で子供っぽい女性が、渋い大人の男性に惹かれる」という、永遠の憧れ的な図式、つまり「様式美」なワケなのでしょう。
この映画の、本来の筋から言ったら、彼は彼女をたらしこんで、取り入らなければならないのです。
それをあえて逆にしたのでしょう。

彼女が襲撃されるシーンや、殺人シーンがスパイシーです。
結構怖い。
これがあるから、ぬるく感じないのね。
私が一番好きなのは、電話ボックスでマッチ擦られるシーン。怖い怖い。

各所に、以後の映画への影響が感じられるシーンが満載です。
アクションシーンも、どこかで見たな~って。
これまで、今更…と思ってパスしてきた映画が多いけど、様式美を楽しむのも一興と思います。


(※)この映画の12年後の『サブウェイ・パニック』の中で、ウォルターマッソーが言うセリフ。
(※※)「ケイゾク」に類似シーンがありますが、偶然でしょうか?

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