SSブログ

映画 「帝都大戦」 [映画]

NETFLIXでみました。
過去に観たような気がしていたのですが、初めてでした。

DVDの新品は無し。
Amazonで中古なら売っていました。(楽天は中古VHSだけ…)
帝都大戦 [DVD]

帝都大戦 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD


映画 「ていと たいせん」
原作:荒俣宏 監督:一瀬隆重
出演:加藤昌也、南果歩、島田久作ほか
角川エンタテイメント(Amazonにて中古で6千円くらい) オススメ度 ★★☆☆☆

「帝都物語」の続編です。
前作の「帝都物語」について書いた時、「夫が面白くないと言ったので驚愕した」と書きました。→こちらです。
そして今回、夫は「帝都物語より、帝都大戦の方が面白い」と言って、私は二度目の驚愕を味わいました。
私にとっては逆だったからです。

なぜだ?
と、真剣に考えました。
そして、なぜこのような現象が起こったのか、理解しました。

以下、ネタバレです。

映画の「帝都物語」のキモは、オタクっ気ではないでしょうか。
最近の言い方でいえば「中二病」でしょうか。
帝都物語の中で繰り広げられる戦いは、中二病者の大好物ですよね?
「式をうつ」とか「手印を組む」とか。

さらに、文学についてのちょっとの知識があれば、もっと楽しめるでしょう。
「ああ、天災は忘れた頃に…って言った人か」的なことです。
(だから何だ、とまでは考えない。)

しかし、映画の鑑賞者として我に返ると、不完全さに忸怩たるものがある。
だから何度も観てしまい、「もっとこうすれば…」なんて思ってしまうわけです。

一方、夫は、帝都物語を大人になってから(先日)初めて見ました。
夫もかつては中二病的要素があったと思います。
が、今や、既にその要素は薄れている「大人」だと思います。

帝都物語のキモが中二病的要素であると仮定すれば、
大人にとって、帝都物語が「面白くない」と感じるのは当然かもしれません。

さて。

「帝都大戦」は、サイキック(超能力)による対決です。
陰陽(おんみょう)は全く出てきません。

念仏の力で海外の要人を暗殺し、第二次世界大戦を終結させようとする、という発想には、ややオカルトな匂いがしますが、力を機械で増幅するというのは、興ざめです(中二には)。
そんな機械が必要だなんて、弱すぎる力だからです。
もちろん、すげぇ機械だな!と萌える人もいるかもしれませんが、少数派でしょう。

ヒーロー役の青年の力も、増幅されてやっと加藤と戦える、という…、
「幻魔大戦見習って!」と言いたくなる展開。
(タイトルのせいか、私は時々幻魔大戦を思い出してました。)

超能力で戦う映画は、数えきれないほどあります。
「ありきたりだ」と言ってしまえばそれまでですが、
恐らく帝都大戦は、一般人の鑑賞に耐える作品として作られたのだと思います。

もちろん(?)、オタクな要素はちょっとあります。
例えば、話の流れに関係なく、気味の悪いモンスターが出てくる場面があります。
これは監督のこだわりなのでしょう。
(同監督がプロデュースした『星くず兄弟の伝説』で、唐突にモンスターが出てきて、
 「何だったんだ?っていうかこれ必要?」と思ったのを思い出しました。
 単に手塚眞監督の趣味だったのかもしれませんが。)

でもやっぱり、普通なのよね。
だからDVDも無くなっちゃうのよきっと。

色々、乱暴な展開があるし、
せっかくの雪子ちゃんの力が一瞬しか出てこないし、
相変わらず加藤がなぜ東京だけにこだわるかわからないし、
将門も相変わらず全く非協力的なままだし、
ていうかあまり関係なくなっちゃってるし、
「加藤加藤」言ってると主演の加藤昌也と混乱するし、
高密度のエクトプラズムはこの上なく気持ち悪いし、
だし、だし。

それで私は「帝都物語のほうが帝都大戦より面白い」と思ったわけですが、
↑の要素を同じようにとらえても、夫は「帝都大戦の方が面白い」と思ったのです。

要するにこれは、「帝都物語を若い頃に観てしまった者」の宿命なのだ!
もう治らない。
帝都物語のDVDがいまだ現役という事実から考えると、そういう人が多いのだと思います。

私はまたいつか、帝都物語を観るであろう。
帝都大戦は、多分もう、観ないであろう…。

タグ:★★☆☆☆
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。